
ジャパンフラワーセレクション(J.F.S.)は季節ごとに4部門の審査会を行い、受賞品種を選定しています。2009年の花壇苗とコンテナ苗はJ.F.S.静岡事務所によって当園の花壇と施設で栽培され、審査会が行われました。花壇苗部門では最優秀賞に白色花のビオラ、優秀賞にビオラ、特別賞にビオラ、ジニア、ヒビスクス2品種と、コンテナ苗部門では優秀賞にニチニチソウ2品種、プリムラ、特別賞にニチニチソウ2品種、プリムラが選定されました。今季の花壇苗品種審査会のエントリーはないのですが、同事務所により最新品種のフィールドディスプレイが行われています。出品状況はキンギョソウ19品種、ハボタン14品種、デージー3品種、ダイアンサス9品種、スィートアリッサム8品種、ストック9品種、パンジー・ビオラ115品種です。パンジー・ビオラは品種数も多く、開花数が多くなっておりますので見ごたえがあり、品種を選ぶ参考にもなります。これはヨーロッパ北部原産のスミレ(Viola)属の野生種から育成された園芸種で、冷涼な気候で育ち日本の暖地では冬~春花壇に使われます。黄・白・紫・青・黒などの花色で、2枚の上弁で1色・2枚の側弁と1枚の唇弁で1色とこの3弁の中心側のブロッチ(黒目)の3色があり和名はサンシキ(三色)スミレです。3または2色複合か、単色の品種もあります。同じ園芸種なのですが大輪、中輪の品種をパンジー、3cm以下の小輪の品種をビオラと称しています。ここ30年を振り返ってみると、①草丈が低くなり、②寒さに強くて冬花壇で十分使える早咲き、③花弁が雨によって傷まない、④単色の品種、⑤これらの項目に多花性を加えたビオラなどの品種改良が著しく進みました。最近では⑥赤・桃・橙色花の品種も見られるようになりました。品種改良は短年ではわかりにくいのですが、30年以上を振り返るとその進歩が理解できます。このような絶え間ない努力の結果が財産となり、品種の保存も大切な仕事となります。

新年になって正月は寒い日が続きました。1月下旬の園内の花木類ではヤブツバキは数箇所で、ウメ(品種名?)、サクラ‘熱海桜’ 、グレヴィレア2品種(品種名?)は各1本が咲いていました。国際庭園インドネシアの庭にあるビジンショウは寒さにも強く、咲き続けていました。花木園の洋種ツバキの早咲き品種は寒さで白色の花弁が傷んで茶褐色に変色し、見ごろはもう少し暖かくなってからです。サクラの‘熱海桜’は百華園の木花の園に1本あり、咲き始めました。もちろん熱海での開花は報道されました。熱海温泉の繁栄と共に多く植えられ、温泉の地熱によるためか1月上旬から咲き始める早咲きのサクラで有名になりましたが、‘寒桜’と同じ品種です。‘寒桜’はカンヒザクラとヤマザクラの雑種といわれています。
(岩井弘則)
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