2009年11月23日月曜日

見頃の花木 ~ リンゴ



花の美術館内でヒメリンゴ(Malus prunifolia 一名イヌリンゴ、マルバカイドウ)の花が咲いています。ラベルでわかりました。バラ科、中国原産で、リンゴの台木にされます。秋を代表する果実とともに春を代表する花が咲いている状況はなかなか見られませんので話題にしてみました。このほか一部のサクラや百華園「果の庭」のナシなども数は少ないのですが咲いています。この現象は107~8日、台風18号が近隣に風害や潮風害をもたらして落葉し、しばらく温かい(春のような)気候が続いたためと想われます。同じく花の美術館ではズミ(M. toringo)がシンボルとして植えられ、小さい黄色の果実がたくさんなっている姿が見られます。近在の山林に自生し、公園などに花木として植えられてはいますが生育は良くないようです。6月頃に長野県の標高の高い山中で、真っ白の花が咲き誇っている植物が車窓で見えました。多分これがズミでしょう。また、同芝生内に植えられているリンゴは‘つがる’と想われ、7月に話題にしました。


ズミ


リンゴはセイヨウリンゴ(M. domesutica)の果実を示します。以前によく店頭にならんだ品種で早生の‘祝’や‘紅玉’は酸っぱくて10月頃、晩生の‘国光’は硬くて12月の収穫でした。品種改良されて、最近の店頭では8月の‘つがる’と10月以降の‘ふじ’が最も多く見られます。そして品質が劣ることのない貯蔵法が研究されて、また南半球での栽培の輸入品などを含めて、美味しい‘ふじ’は年間を通じて食べられるようになりました。最近ではこれらを基に改良した新しい品種も続々と出ています。繁殖はズミ(一名ミツバカイドウ)を台木にして接ぎます。これは太い枝が四方に出るような樹形になります。最近の産地では矮性台木を接ぎ、さらにその上に接いで、一列に密に植え、垣根のような栽培が見られるようになりました。このような美味しく早く食べられるような品種や機械を果樹園に入れて省力化や作業効率を良くするための栽培などの改良は日本の農業研究の一大成果と言えるでしょう。樹形がカラムナー(円柱状)タイプの4品種がありますが、この果実は美味しくなく観賞用です。究極的にはこのタイプの美味しい品種の改良を目指し、完成したときにはリンゴ栽培の革命になるでしょう。なお市内では病虫害防除が重要ですが、暖かいためか同じ品種でも長野県よりもさらに5日ほど早く収穫できるようです。

同(リンゴ Malus)属は近在では次の植物が見られます。ハナカイドウ(M. halliana)は花木として鉢や庭に植えて鑑賞します。中国原産といわれますが、はっきりしたことはわからないようです。幹に入る虫の対策が必要です。オオウラジロノキ(M. tschonokii)は近在の山地でまれに見られます。

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