2009年11月17日火曜日

見頃の花木 ~ ビジンショウ




バナナの仲間、バショウ科のビジンショウ(美人蕉Musa coccineaが国際庭園のインドネシアの庭で咲いています。これはインドシナ半島~中国南部原産、葉先までの草丈2m(偽茎は1.5m)ほどで花は上を向いて咲き、花を包む苞が鮮やかな緋紅色で美しく、切花や鉢植え、庭植えで鑑賞します。ハーディネスゾーン10a(平均年最低気温1.7~-1.1℃)の熱帯植物で、近在での植栽は見られませんでしたし、園内でもここだけです。バナナのような熱帯風の草姿も美しく、北風を避ける建物の南側や中庭の植栽などにもっと利用したい花の一つです。


百華園の「南風の庭」にはムサ・ベルチナ(M. velutina)が植えられています。インド~アッサム原産、葉の中肋、苞、果実は淡紅色で、花序、果実が上向きにつく前種と同じ観賞用のバナナです。今年の夏に開花、結実しました。果実は食べてみるとバナナ風味でほんのり甘いのですが、硬い種子が多くあります。もちろんこの種子で実生が可能です。植物図鑑によると偽茎は3m以下ですが、これは1m程度で開花、結実しています。この耐寒性は前種と同様と思われますが年々小型になっていくようですので、植栽場所、冬越しほかの栽培方法などを考え直さなければならないでしょう。

バショウ(M. basjoo)は寒さに強く、熱帯の雰囲気をだす観賞用の植栽が近在で普通に見られますし、園内でも植えられています。南西諸島では芭蕉布の繊維をとるイトバショウ(M. balbisiana)や生食用の島バナナ(M. acuminata)が栽培されています。市販されている美味しい生食用のバナナ(M. acuminataCavendish’)は台湾より南にいかなければ栽培は見られません。なお、バナナの原種、品種はこれ以外にも多くあります。生食用のバナナはアクミナータ(acuminata種の倍数体、熱帯地方の主食として重要な料理用のバナナはこれとバルビシアーナ(balubisiana種との複倍数体となっているそうです。それぞれのバナナや品種の成り立ちを勉強すると面白そうです。

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