マメ科、カシア(Cassia)属は熱帯を中心に500種以上あります。 園内ではハナセンナ(C. corymbosa)が咲いています。ブラジル中部からアルゼンチン北部の原産で、樹高1mほどの低木、小葉は幅が細い披針形で3対あり長さ5cm内外、開花期は9~10月、豆果は長さ8cm内外、これに多数の種子がありこぼれ種で容易に繁殖します。コバノセンナ(C. coluteoides)は10~12月の晩秋に咲きます。南アメリカ原産、樹高は2m内外、小葉は広卵形で4~5対あり長さ2~2.5cm、当地では結実せず種子ができないので挿し木で繁殖します。最近、両種の交雑品種が‘アンデスの乙女’の名前で流通し、園芸店で苗が販売されており、一般家庭の庭でも見られるようになりました。これらは当地では戸外で越冬し、花の少ない秋から初冬にかけての季節に咲きます。強風に倒れやすいので樹形を整える剪定技術を確立し、新しい花木として一般家庭に普及できるとよいと思います。

同属には熱帯性で、花が多量に咲いて開花時には見事な花木があります。エチオピア原産のフタホセンナ(C. didymodotrya)、熱帯で多く植えられているナンバンサイカチ(C. fistula 英名Goldenn Shower)、ジャワ島、スマトラ島原産のジャワセンナ(C. javanica)などとこれらの交雑品種(‘レインボー・シャワー Rainow Shower’ほか)は場所を選べば当地で越冬できる種、品種があると思います。栽培試験をしてみたいものです。

同属で身近に聞く植物として、次のような植物があります。カワラケツメイ(C. mimosoides var. nomame)は1年草で、日本の原野や道端のいたるところにあります。エビスグサ(C. tora)は1年草で北米原産、江戸時代中期の享保年間に中国から渡来したとされています。夏から花が咲き続け、豆果は長さ15cm内外で弓形に曲がって、中に1列に種子が並んでいます。種子を麦茶のようにして薬用(ハブ茶)として飲用します。便通をよくし、健康増進によいとされます。我が家の庭周辺では雑草のように繁殖しています。薬用として有名なセンナ(C. angustifolia)はアラビア原産、葉を下剤として利用する目的で、外国から輸入されているようです。